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■第53代理事長 佐田 光輝 |
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繋 −つながり− I からWEへ 更なる未来へ |
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■所信 ◇プロローグ 地域格差、不景気、過疎化・・・ もう悲観的にこの地域を語るのはやめよう。 「地域格差」はこの地域に住む私たちがこの地域の未来について本気で考える機会を与えてくれたのではないでしょうか。「不景気」は行き過ぎた経済至上主義の行く末を教えてくれたのではないでしょうか。「過疎化」により自分の住む地域を客観的に見ることができ、地域の現状を深く知る事ができたのではないでしょうか。刹那的な時代は失ってはいけない日本人としての大切な心を思い出させてくれたのではないでしょうか。 どん底といわれる今こそが私たちJAYCEEに与えられた最高のステージです。 未来への確かなビジョンを自ら(I)が創造し、それを広く深く繋げて行く(WE)。 IからWEへ!更なる未来へ! |
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◇私とJC、そして未来への繋がり (社)中村青年会議所に入会し7年目を迎える私ですが、JCとの出会いは入会より遥か以前のことでした。(社)中村青年会議所第25代理事長でもある父とJCをこよなく愛する母のもとで育つ幼い私のまわりにはいつもJAYCEEが存在していました。(社)中村青年会議所、そして先輩方に育てて頂いたから今の私があると言っても過言ではないほど、幼少期から可愛がっていただき、現在もその深い関係は続いております。 青年会議所は「ひとづくり」を通して明るい豊かなまちづくりを目指す組織です。メンバーの資質を高め、まちづくりに貢献できる人材を多く輩出していく。しかし、20年後、30年後の未来を考えた場合もっと先を見据えて人材を育成していく事が必要なのではないでしょうか。30年後の人材、つまり子どもたち、もっと身近にいうと自分の子どもをまちづくりができる人間へと導いてゆく。その為にはまず、私たち大人が自分を律して子どもたちの規範となり、大きな背中を見せていかなければなりません。 幼少期に私が見た大人たち(JAYCEE)は「愛情に溢れ、華があり、いつも輝いていた」という記憶が今でも鮮明に残っています。今を一所懸命に生きる私たちの前向きな姿は必ず未来(子どもたち)へと繋がります。 |
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◇JCを繋げる 〜時代に即したJC運動を〜 四万十市にも公益性をもった運動を展開するさまざまな団体が増え、多くの事業やイベントが行われております。これは「この地域をなんとかしなければ」という市民が増え、「まちづくり」という観点から見れば活性化している状態であるといえます。しかし、私たちJCは他の団体とは明らかに異なる特徴を持って活動しています。それは「単年度制(スピード)」と「年齢制限(行動力・実行力)」です。浮かび上がった地域の問題にすばやく対応し実行できるシステムなのですが、それが機能していないのが現状です。「この事業は昔から受け継いできた事業だからやめるわけにはいかない」「もっと新しい事業をやらなければ」といったJC本位な考え方が私たちの中で蔓延し、最も基本となるはずの「何のために、誰のために」という部分が置きざりにされています。既存する事業のための委員会が設けられ、その委員会事業を行うための委員長が任命される。単年度制のメリットが活かされていません。 前例にとらわれず、今この地域には何が必要なのか、この組織の役割は何なのかをメンバー個々に考えていただきたいと思います。それが分かれば委員会や事業は自ずと決まってくるのではないでしょうか。既存する事業もこの地域に必要な事業であるならば時代に即した事業へと進化させ継続していくべきですし、地域に浸透していない事業であるならば思い切って打ち切る勇気も必要です。まずはこの地域について真剣に考えてみましょう。 |
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◇四万十市をJCが繋げる 当青年会議所では2006年度より諸団体との連携をはかる為の事業「明日の四万十交流会」を定期的に開催してまいりました。各団体が理解しあい深く繋がることで協力体制が整い、それぞれの活動の幅が広がったのではないでしょうか。しかし、この事業の最終的な目標は一部の団体どうしが結びつくだけではなく、市民や行政も巻きこみ四万十市全体が繋がることにあります。 厳しい環境下にある地方こそ、皆が手を取り合い前向きに進んでいかなければならないはずなのですが、その反対方向に進んでいるのが私たちの住むこの地域の現状ではないでしょうか。相手を受け入れず、各々が主張しあい、批判が飛び交う・・・・。私たち(社)中村青年会議所メンバーでさえ、そういう傾向にあったようにも思えます。市民と行政が互いにアイデアを出し合い、ひとつの目標に向かって進んでいける環境づくりができるのは政治的に中立な立場である私たちJCしかないと考えます。その為に、まず私たちが自らの垣根を取りはらい、積極的にパイプ役となる必要があります。市民と行政、諸団体それぞれ考え方は違えども、理解しあえる部分は多くあるはずです。 |
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◇姉妹JCとの繋がり (社)枚方青年会議所とは昨年、姉妹締結35周年を迎えました。姉妹締結した1973年は私がこの世に生を受けた年でもあります。35年という長い月日を経てもなお、締結当事と変わらぬ深い交流が続いています。 何故この交流は35年もの間続いているのでしょうか。 その答えは単に言葉で表せるようなものではありません。「交流事業」という両JC共通のひとつの目的に自らが参画し、体験してこそ初めて交流の意味を感じ取る事ができるものだと思います。一人でも多くのメンバーにこの交流を体験していただき、何かに気づき、何かを感じ取ってもらいたいと思います。 |
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◇家族が繋がる 私たちJAYCEEの良きパートナーであり、理解者であり、また身内として唯一私たちを客観的に見ることが出来るのが家族です。JCでしか通用しない価値観や常識を世間一般的な価値観へと近づけてくれるのも家族です。私たちはこの心強いパートナーでもある「家族」を飛び越えて私たちの運動を発信してはいないだろうか。この地域に私たちの運動を浸透させたいのであれば、まずは自分の家族の理解を得る必要があるのではないだろうか。私はメンバーの家族もJCの一員だと考えています。まずは私たちの活動を家族という最小単位のコミュニティの中で伝えていく。そして次はその小さなコミュニティ同士を繋げていく。家族も交えた会員交流、事業への家族の参加を積極的に推進し更に強く説得力のある組織づくりを目指します。 |
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◇JCの価値 (社)中村青年会議所の会員数は近年、横ばいまたは減少傾向にあります。その中で高い志やしっかりした目標をもって入会する新入会員が増えているという傾向も見られます。しかし現在の(社)中村青年会議所には「会員研修事業」や「人づくり事業」などがなく、そういった志の高いメンバーの大きなニーズに答える事ができておりません。JCの三信条のうち「奉仕」「友情」の2つは事業への参加を通して自然と身についてきますが「修練」は自らが意識して取り組まなければ吸収できません。敬遠されがちな「個人の修練」を意識した事業に力を入れ、メンバー個々のレベルアップを図り、バランスのとれた「地域のリーダー」を一人でも多く輩出していく。それがこの地域における私たち(社)中村青年会議所の使命であり価値なのです。 |
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◇エピローグ 不景気を言い訳にしてはいないだろうか。逃げ道ばかり探して生きてはいないだろうか。今の自分から目を背けてはいないだろうか。 目の前の困難と対峙し乗り越える事で人は成長します。その困難に立ち向かうあなたの姿は必ず人の心に響き人を動かせます。 私たちメンバー一人ひとりが挑戦する姿(I)は必ず人の心を動かし、この地域(WE)に元気と勇気を与えます。 |
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基本方針 |
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1. 未来へと繋がる組織づくりの検証 2. 継続事業の見直し・改革 3. 一体感ある四万十市の創造 4. 家族を交えた会員交流 5. メンバー個々のスキルアップを図る会員研修の実施 6. 公益社団法人格取得に向けての情報収集 |